ATSは、創立10周年を迎えました!

 私たち「愛知県 学費と奨学金を考える会」は、2022年9月1日で創立から10周年を迎えました。2012年、愛知県内の大学に通う2人の大学生からスタートしたこの活動は、多くの団体や個人の皆さま方からたくさんの応援・ご支援をいただき、今日まで継続することができました。本当にありがとうございます!
 
 奨学金がまだ社会的な課題として認知されていなかった2012年当時に活動を始めて以降、多くのメディアの皆さんに注目していただいた結果、「奨学金問題」を個人や家庭の課題に矮小化するのではなく社会全体で考えていこうという機運を作ることができました。2013年には奨学金問題に取り組む全国組織「奨学金問題対策全国会議」が発足し、奨学金制度改善への動きが全国各地で沸き起こりました。このことをきっかけに2014年には最初の制度改善、そして2017年には給付型奨学金制度を創設するという目標を達成することができました。
 
 現在、給付型奨学金制度は大学等修学支援制度の中で学費減免制度とともに運用されています。しかし、その対象者は極めて限定的であり、制度の支援を受けられる方と受けられない方の間に分断を生んでしまっています。「給付型奨学金制度ができたからすべて解決」というわけではないことを、ここに強調しておきたいと思います。
 
 2020年に新型コロナウイルス感染症が全世界を取り巻き、2年が経過した今もなお、その終息の見通しは立っていません。学生同士が集まり、社会問題について考え、活動することは平時から極めて難しい状況であった中で、このコロナ禍は私たちの活動をさらに困難にしたと感じています。キャンパスライフも、アルバイトも、経済状況も大きく変わりました。集まることも、イベントを開催することも、新メンバー歓誘活動などもできない日々が続いています。しかし、これから進学する将来世代のために、私たちはできる限り微力ながらも活動を続けていきたいと考えています。
 
 なかなか活動の成果をお見せできない日々が続いていますが、引き続き私たちの活動を見守っていただければ幸いです。
 

愛知県 学費と奨学金を考える会